未来と過去に振り回される私たち
昨日は、将来への心配について考えてみましたが、過去のことでお悩みの方、
多いと思います。
過去のことで悩む…という場合、深刻なケースも考えられます。
戦争や自然災害などで命の危険に曝されたり、虐待や性的な暴力を受けるなどの体験は、PTSD=心的外傷後ストレス障害を引き起こし、患いが続くというようなことがあるわけです。
本当に、辛いことです。
たとえ病には至らなかったとしても、
「ああ、あんなことがなければ!」というような暗い過去があって、その事を繰り返しぐるぐると考えてしまう、と言うようなことがあるのではないでしょうか?
私たちは、今、現在を精一杯生きることに集中すべきなのに、なぜか、未来や過去に振り回されてしまうー
人間にはそんな弱さがあるようです。
どうしたら、過去に振り回されることがなくなるのでしょうか?
アメリカのトップアーティスト、レディ・ガガさんが、PTSDと戦っているということを明かされました。
19歳の時にレイプされ、それ以来PTSD と戦っているそうです。
11月に、ニューヨークにある若い性的少数者のためのホームレス保護施設を慰問したときに、この事を明かされたそうです。
この忌まわしい過去を明かすのは大変な勇気を要することでした。被害に遭ってから、自分を責め続けて、7年もの間、誰にも言えなかった、と言います。
レディ・ガガさんのこの戦いについてのコメントで、私は2つのことに興味をもちました。
ひとつは、「瞑想すると落ち着きます」。
最近、脳についての研究が著しく進んでいて、(特にアメリカでは、)
うつやトラウマと言った症状は、今まで薬物治療に頼るところが大きかったのだが、それが、少しずつかわってきているらしい。
精神疾患は、すべて脳内の出来事に起因すると考えられ、磁気治療などの研究が進んでいるそう。
そして、ひとつの治療方法として、注目を集めているのが瞑想(メディテーション)なのです。
マインドフルネスという言葉を聴いたことがあるかも知れません。
これも瞑想の一種です。
アップルの創始者、スティーブ・ジョブズがその実践者だったと言われています。
また、大きなかつストレスフルな企業では、社員研修がなされ、ストレスが1/3に減り、医療費が減っただけでなく、ひとりあたりの生産性が、年間3000ドルも高まったという報告もある。
ウィキによれば、マインドフルネスというのは、「今、現在においておこっている内面的な経験と外面的な経験に注意を向ける心理的な過程」
となっている。要するに、今に集中する方法なのだ。
過去に束縛されず、未来への雑念からも解き放たれ、今を生きることに集中する心を作るらしい。
なるほど、と思いました。
そして、これが最高の休息方法であり、癒しになるのだそうだ。
祈りと瞑想は似た言葉ですが、ちょっと違います。
私は、当たり前といえば当たり前ですが、祈りという宗教的な枠組みが強く、瞑想に関しては、お線香ぐらいの考察しかない門外漢なので、このくらいでやめておきますが、
今に集中して生きるために、瞑想は役立つと思います。
さて、もうひとつ、興味を持ったのが、レディー・ガガさんのツイートです。
「私は今日、今まで一番深いところでに隠しておいた秘密のひとつを世界と共有しました。秘密にしておくと、恥だと思ってしまっていつまでも病気が治らない。」
すごい言葉だと思いました。
暗い過去を闇の中に隠して置くと、病が治らない。
しかし、光にさらすと、
それはもう暗い過去ではなくなって、光に照らされた過去になるのです。
大きな変化ではないでしょうか。
世界と共有する勇気と機会にはなかなか恵まれないかもしれません。
しかし、本当に信頼できる身近な人に、打ち明けることで、光当てられるということがあると思います。
ガガさんも医師や友人、家族にとても優しくされ、救われてきた、といっておられます。
あなたの回りにも、あなたが受けるべき愛がまだ残っているはずです。
そして、最大の愛の持ち主であり、光である神さまに打ち明けてみてはいかがでしょうか。その勇気をお持ちになることをお勧めします。
神様は廃墟をも訪れてくださる方であり、そこに座り込む人を立ち上がらせてくださいます。
また、誰よりも信頼に価する真実なお方です。
この方に信頼を寄せて裏切られることはありません。
過去からの束縛がなくなり、今与えられている生に喜んで生きることができますように。