宗教改革499年記念

マルチン・ルターというドイツ人をご存知だろうか?

世界史の教科書には出てくるが、我々日本人には、決して身近な人ではないだろう。

1517年10月31日、ルターは、ヴィッテンベルグと言う町にある教会の扉に、自分が考えている素朴な疑問を率直に書いて、バーンと貼り付けた。「95か条の論題」と呼ばれるものだ。今から、ちょうど、499年前のことだ。

今は、私のような者でも、こんな風にブログを書いて、自分の考えや意見を公表したりすることも出来るが、当時は、そんなことはありえない。

また、彼が壁に貼り付けた、素朴な疑問は、当時の権力者にとってはとても耳の痛い率直な内容が含まれていたので、大きな波紋を投げかけることになった。

後代の人は、ルターを「宗教改革者」と呼び、10月31日を「宗教改革記念日」と呼ぶようになったのだが、ルター本人は、別に革命を起こすつもりも、改革者になるつもりもなかったらしい。「聖書を読んで、そこから教えられることを素直に表現した素朴な文書」が95か条の論題だったらしい。

ルター研究者はたくさんおられるので、大したことは何も言えないのだが、マルチン・ルターと言う人の生涯をたどると、神を信じ、福音に生かされるというのはこういうことなのだ、ということが見えて、力づけられる。

興味のある方は、ぜひ、ルターの本を読んでほしいです。

お勧めは、何と言っても徳善義和先生の本です。私は、徳善先生にお会いしたことはないですが、個人的には「世界一受けたい授業」で取り上げてくれないかな、と思ってます。

徳善先生は、「あんた、ルターの家に下宿でもしていたのかね?」と言われる程だそうで。(私も本を読んでいたとき、同じことを思いましたが)。

『マルチン・ルター―生涯と信仰』(教文館、2007年)

『マルチン・ルター』(岩波新書、2012年)

 

 

 

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